ドメイン猫である先代のヴィッキーが亡くなり、迎えた二代目ヴィッキーのチンチラシルバー。どう見ても他の子猫より顔の作りが小さいわりに、目は大きく出目。アップになると目がウルウル潤目になります。猫なのにまるでチワワみたいな顔。耳も大きく中から長い飾り毛が出ていて、それは、スターウォーズに出てくるヨーダそっくり。走りながらキュルキュル言い、猫の鳴き声ではなく鳥のよう。植木鉢に乗り、ソファの背もたれの上を走っていると、私は猫を飼っているのかしらん、何か他の動物を飼っているようだと、錯覚を起こします。猫を飼うことによって起きるニャンダフルなハッピーライフ。
ドメインを初めてとったときに猫のヴィッキーの名前をつけました。
そのヴィッキーが亡くなりそうになったときは、すっかりうろたえてしまいました。
15歳でしたが、あと3年は生きるだろうと、勝手に思い込んでいたので、いきなりパタッと倒れて動かなくなったときは、驚愕以外の何物でもありませんでした。
獣医さんに連れて行き4日間手当を受けると、その後1か月は元気でした。
腎臓に腫瘍があると言われましたが、年齢や採血の際、充分な血液が採れなかったことなどを考え、手術で麻酔を打っただけでショックを起こすかもしれないという獣医さんの意見でした。私もできるだけ長く生かすことより、少しでも楽に猫が余生を過ごせればいいと考え、怖がりのヴィッキーに手術をするのは論外でした。
しかし、腎臓の腫瘍はさらに大きくなり、とうとう永眠してしまったのです。
起き上がることもできなくなり、寝たきりになって1日で逝ってしまったのは、せめてもの救いでした。
私の心の中で、失って初めて飼い猫の存在が大きくクローズアップしてきました。
いたらいたで、いつもニャアニャアうるさい猫でしたが、私にとってペットとはなくてはならない空気のような存在だったのです。もう存在しないのはわかっているのに、帰宅すると『ヴィッキー』と呼びかけてみたり。はてしなく、空虚な時間。
本には、ペットロスとはペットを失いそうだと思ったときから始まるとあり、確かにそうかもしれない、私にも当てはまると実感するのでした。
ペットがいなくなった心の空白を埋めるには、ペットしかないと気づくまでには、そう長くはかかりませんでした。
先代ヴィッキーはチンチラのハーフ。
だから今度はチンチラにしたい、それもヴィッキーの名前を継ぐにはメスでなければ。
ドメイン猫がいない状態は、そのドメインを開けるたびにヴィッキーのことを思い出し、苦い虚ろな感情を広げるのです。
探し始めた私は、先代ヴィッキーを延命地蔵尊に連れて行った日に、そのショップにやって来たという子猫を見つけたのです。
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