五行 | 臓腑 | 経穴 | 位置 | 経絡 | 説明 |
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木 | 肝・胆 | 太衝 | 後ろ足で、第1第2中足骨接合部。 | 足厥陰肝経 | 血と気の強化 |
期門 | 第9肋軟骨付着部下際。 | 足厥陰肝経 | 肝臓と脾臓にある余分な水分を取り除く。 | ||
章門 | 最後から2番目の肋骨の先。第11肋骨前端下際。 | 足厥陰肝経 | 脾臓のバランスを整え、たまった湿と熱を脾臓から取り除く。 | ||
行間 | 後ろ足前側で、指の骨が足の骨につながるところ。第1中足指節関節の前外側。 | 足厥陰肝経 | いらいらしたり、吐くとき。 | ||
足臨泣 | 後ろ足の甲、三指と四指の間。第4、第5中足骨後端接合部の前のくぼみ。 | 足少陽胆経 | 肝臓の補気、補血。 | ||
環跳 | 尻の後ろのくぼみの中。股関節横紋外端で大転子の前上部。 | 足少陽胆経 | 腰や尻の痛み、後ろ足のこわばりやしびれに効く。 | ||
陽陵泉 | 後ろ足の外側で膝の下。腓骨頭前下際。 | 足少陽胆経 | 関節や腱と体全体の靱帯を強める。 | ||
肝兪 | 背骨の両側9番目と10番目の間。T9。 | 足太陽膀胱経 | 肝臓のバランスをとり、強化。 | ||
胆兪 | 背骨の両側10番目と11番目の間。T10。 | 足太陽膀胱経 | 胆嚢のバランスを取り戻し、胆汁の流れを良くする。 | ||
三陰交 | 後ろ足内側、脛骨のすぐ後ろ、アキレス腱の始点の下。 | 足太陰脾経 | 足の三つの陰経である脾経・腎経・肝経が交わる穴。血と体液を増加させる。 | ||
巨闕 | 腹部中心線上で、首とお臍の間。胸骨体下端の下2寸。 | 任脈 | 神経を鎮め、食べ物や胆汁を吐くのをおさえる。 | ||
中脘 | 腹部中心線上で、胸剣状軟骨の先端と臍の間。 | 任脈 | 胆汁、粘液、水、食べ物など、何を吐くときにも有効。 | ||
火 | 心・小腸 | 神門 | 前足首のしわ、尺側。豆状骨と尺骨側のくぼみ。 | 手少陰心経 | 精神を静め動悸をおさえる。 |
内関 | 前足の内側で前足首のすぐ上。前足首から2寸。 | 手厥陰心包経 | 神経を静め、気の流れを正常化する。 | ||
太衝 | 後ろ足で、第1第2中足骨接合部。 | 足厥陰肝経 | すべての内臓器官をうるおし、血を循環させ不足を補う。 | ||
三陰交 | 後ろ足内側、脛骨のすぐ後ろ、アキレス腱の始点の下。 | 足太陰脾経 | 肝・脾・腎を丈夫にし、血を増加させる。 | ||
足三里 | 後ろ足外側、脛骨のすぐ後ろ。脛骨前縁を擦上して指の止まる所の外のくぼみ。 | 足陽明胃経 | 体のエネルギーを強め、下肢を強化する。 | ||
心兪 | 背骨の両側で5番目と6番目の間。T5。 | 足太陽膀胱経 | 心臓に直接働きかけ、心臓のエネルギーのバランスを整える。 | ||
厥陰兪 | 背骨の両側で4目と5番目の間。T4。 | 足太陽膀胱経 | 心包の機能を高める。 | ||
百会 | 背中の最後の腰椎と仙椎の間のくぼみ。 | 督脈 | 発作やぐるぐる歩き回ったり、混乱したとき。 | ||
中脘 | 腹部中心線上で剣状突起と臍の間。 | 任脈 | 消化を助け脾臓とともに胃がなめらかに働くよう助ける。 | ||
膻中 | 腹部の中心線上で、胸骨先端部のくぼみ。両乳頭を結ぶ線上。 | 任脈 | 横隔膜の働きを正常にし、動悸をおさえる。 | ||
土 | 脾・胃 | 足三里 | 後ろ足外側、脛骨のすぐ後ろ。脛骨前縁を擦上して指の止まる所の外のくぼみ。 | 足陽明胃経 | 胃腸を丈夫にし、気を強める。 |
内庭 | 後ろ足の1番目と2番目の指の間。第2中足指節関節の前、小指側。 | 足陽明胃経 | 胃の熱を冷まし、気を整える。 | ||
中脘 | 腹部中心線上で剣状突起と臍の間。 | 足陽明胃経 | 胃腸を丈夫にする。 | ||
内関 | 前足の内側で前足首のすぐ上。前足首から2寸。 | 手厥陰心包経 | 嘔吐を止め、気分を鎮静させる。 | ||
脾兪 | 背骨の両側で、後ろから数えて2番目と3番目の間。T11。 | 足太陽膀胱経 | 胃腸の働きを強め消化をよくする。 | ||
肺兪 | 背骨の両側で胸椎の3番目と4番目の間。T3。 | 足太陽膀胱経 | 肺の熱,を取り去り、内臓のバランスを整える。喉の渇きをいやす。 | ||
三陰交 | 後ろ足内側、脛骨のすぐ後ろ、アキレス腱の始点の下。 | 足太陰脾経 | 肝・脾・腎の働きを活発にし、体重減少をくい止める。 | ||
巨闕 | 腹部中心線上で、首とお臍の間。胸骨体下端の下2寸。 | 任脈 | 胸焼けをおさえ、胃の熱を冷ます。 | ||
百会 | 背中の最後の腰椎と仙椎の間のくぼみ。 | 督脈 | 体の陽気を高める。 | ||
金 | 肺・大腸 | 尺沢 | 前足の膝のしわの内側で橈側。 | 手太陰肺経 | 肺の熱を取り、咳を止める。 |
列缺 | 前足の内側で、足首のしわの上1寸5分、橈側拍動部。 | 手太陰肺経 | 肺の熱を取り、肺の陰を助け丈夫にする。 | ||
太淵 | 前足の内側で、足首のしわ上、橈側拍動部。 | 手太陰肺経 | 肺を強化して痰をなくし、咳を止める。 | ||
合谷 | 前足の1指と2指の間。第1、第2中手骨骨底の前のくぼみ。 | 手陽明大腸経 | 急性疾患を直し、抵抗力を強める。 | ||
曲池 | 前足の外側で、膝を曲げたときにできるしわの外側、橈側。 | 手陽明大腸経 | 体を温め、痛み、炎症、湿気を取り除く。 | ||
迎香 | 鼻の穴の両端が顔にぶつかるくぼみ。 | 手陽明大腸経 | 副鼻腔炎に。 | ||
豊隆 | 後ろ足の外側で、膝と足首の中央。 | 足陽明胃経 | 痰を治療する。 | ||
足三里 | 後ろ足外側、脛骨のすぐ後ろ。脛骨前縁を擦上して指の止まる所の外のくぼみ。 | 足陽明胃経 | 消化を助け、体の気を押し上げる。 | ||
天枢 | 臍の両脇1寸5分。 | 足陽明胃経 | 大腸の働きを正常にさせ、内臓を活発にしバランスをととのえる。 | ||
三陰交 | 後ろ足内側、脛骨のすぐ後ろ、アキレス腱の始点の下。 | 足太陰脾経 | 熱を取り除き消化能力を高め、下痢による脱水症状を予防。 | ||
太谿 | 後ろ足の内側で、内果とアキレス腱の間の拍動部。 | 足少陰腎経 | 腎臓の働きを強化する。 | ||
照海 | 後ろ足の内側で、内果の下1寸。 | 足少陰腎経 | 陽熱を冷まし、水分のめぐりを良くする。 | ||
肺兪 | 背骨の両側で、3番目と4番目の胸椎間。T3。 | 足太陽膀胱経 | 肺を統合し、バランスを整える。 | ||
膀胱兪 | 背骨の両側で、2番目と3番目の仙骨の間。S2。 | 足太陽膀胱経 | 膀胱に関するあらゆる症状に。 | ||
脾兪 | 背骨の両側で、最後から2番目と3番目の胸椎の間。T11。 | 足太陽膀胱経 | 脾臓の気を強める。痰が出にくいようなとき。 | ||
大腸兪 | 背骨の両側で第4腰椎と第5腰椎の間。L4。 | 足太陽膀胱経 | 下痢や便秘の際に大腸のバランスを調整する。 | ||
風池 | 頭の後ろの両側で、耳と首の間のくぼみ。 | 足少陽胆経 | 風邪を表面に追い出す。 | ||
外関 | 前足首前側で、足首の上2寸。 | 手少陽三焦経 | 熱を下げ、炎症を静め、喉の痛みを和らげる。 | ||
支溝 | 前足の前側で、足首から膝までで足首から4分の1。 | 手の少陽三焦経 | 気をめぐらせ、気の停滞を解消させる。 | ||
天突 | 首の中心線で、肋骨の始まるすぐ上。頸窩中央。 | 任脈 | 肺の気を正常に動かす。 | ||
水 | 腎・膀胱 | 太谿 | 後ろ足の内側で、内果とアキレス腱の間の拍動部。 | 足少陰腎経 | 腎臓を丈夫にし、全身のエネルギーの調節をする。喉の渇き、腰の弱り、尿量の減少、乾いた咳、便秘、乾燥してかゆい皮膚。 |
復溜 | 後ろ足の内側でアキレス腱の始まる所内縁。 | 足少陰腎経 | 腎の気を調整する。ほてり、足腰の弱り、膀胱炎。 | ||
腎兪 | 背骨の両側で、腰椎の2番目と3番目の間。L2。 | 足太陽膀胱経 | 腎臓の病気を治すのに重要。腎機能を正常にする。 | ||
委中 | 後ろ足の膝の裏中央。 | 足太陽膀胱経 | 下半身の熱を取り去り、痛みを楽にする。 | ||
経渠 | 前足首を動かすと、橈骨のヘリでしわになる所内側。太淵の上、拍動部。 | 手太陰肺経 | 肺の機能を丈夫にする。腎の母である肺を補って腎を強化。 | ||
行間 | 後ろ足前側で、指の骨が足の骨につながるところ。第1中足指節関節の前外側。 | 足厥陰肝経 | 肝の気の流れの滞りを治し、スムーズに排尿できるようにする。 | ||
曲泉 | 後ろ足の膝の後ろのしわの内側。 | 足厥陰肝経 | 湿と熱を緩和し、筋肉を和らげる。 | ||
三陰交 | 後ろ足内側、脛骨のすぐ後ろ、アキレス腱の始点の下。 | 足太陰脾経 | 肝・脾・腎を強化する。喉の渇き、師父のかゆみ、貧血、情緒不安定。 | ||
陰陵泉 | 後ろ足の内側で、膝の所。脛骨内側果のくぼみ。 | 足太陰脾経 | 腎の機能を高め、水分の滞りを解消させる。 | ||
命門 | 背中の中心線で、腰椎の2番目と3番目の間。L2。 | 督脈 | 腎の体を温める作用を補う。足腰の弱り、尿漏れ。 | ||
中極 | 腹部中心線で、臍から恥骨までで、恥骨から5分の1の所。 | 任脈 | 膀胱の病気を治す中心。 | ||
関元 | 腹部中心線で、臍と恥骨の間、恥骨から3分の1。 | 任脈 | 体を温める作用を取り戻す。失禁、不妊症、性欲喪失。 |
参考) 『犬・猫に効くツボと漢方薬』『経穴概論』
東洋医学において陰陽五行といわれる五行は、木火土金水に分けられ、臓腑、味、色、季節、感情などを分類しています(五行の表を参照)。
五行は、母と子の関係(相生)、お互いに支配しあう関係(相剋)で説明されています。たとえば、母である肺(金)の具合が悪くなると、子である腎(水)も調子が悪くなり、水分過剰になったり(相生関係)、食べ過ぎで胃(土)を酷使し弱まると、木である肝が正常でも支配しすぎの状態(相剋関係の中の相乗)になり、心(火)の気が亢進しすぎて心を支配している腎(水)を逆に支配してしまう(相剋関係の中の相侮)ということが起こります(相生・相剋関係参照)。
ちなみに、臓は陰、府は陽で、肝・胆、心・小腸、脾・胃、肺・大腸、腎・膀胱は、陰陽表裏の関係です。
主要な経絡には、任脈、督脈および十二正経があり、十二正経は、肺、大腸、胃、脾、心、小腸、膀胱、腎、心包、三焦、胆、肝の経絡の順に流れています(経絡の流注参照)。