相生・相剋関係
- 相生
五行のうちのある行が別の行に対して、促進・助長に作用することで、
相生の順序は、木生火、火生土、土生金、金生水、水生木です。
生むものと生まれるものとの関係で、「難経」は母子関係にたとえています。
木からは火を生み出すことができ、火は土になり、土から金属は出、金属は溶けると水になり、水は木を成長させるというサイクルを表しています。
相生の順伝は、母病及子、であり、逆方向の伝変は、子病犯母、です。
たとえば、腎は母で肝は子であり、腎陰不足が長期にわたると肝陰も不足してしまいますし、脾は母で肺は子ですが、肺の病変が長引いて脾に障害が及ぶことを表しています。
- 相剋
五行のうちのある行が別の行に対して、制約・抑制に作用することで、
相剋の順序は、木剋土、土剋水、水剋火、火剋金、金剋木です。
相手を支配しているか、支配されているかの関係であり、対立しつつ統一された事物間の関係を説明しています。
木は土を破って出、土は水をせき止め、水は火を消し、火は金属を溶かし、金属は木を切り倒す、それぞれ支配し合う関係です。
相剋による伝変は、相乗と相侮があり、それぞれ2種類ずつあります。
相乗は、
支配する側の臓腑の病変が強度なために過度に支配しすぎる場合(肝の気の鬱滞が過度になり脾胃を支配しすぎる)と、支配する側の臓腑が正常でも支配される側の臓腑が衰弱して支配に耐えられない場合(脾胃が虚弱であるのに乗じて肝気が侵犯する)です。
相侮は、
支配される側の臓腑の病変が強度になりすぎたために、支配される側の臓腑の支配を受けないだけでなく、逆に支配してしまう場合と、支配する側の臓腑が虚弱であるために支配する側の臓腑を支配する能力がなく、逆に支配されてしまう場合です。
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